医師が風邪をひかないわけ?

インターネットの質問サイトを見ると、「なぜ医師は風邪をひかないんでしょう?」という問いかけがあり、「気づかれないようにしているだけです」といった答えが主になっているようです。私は、まったく私見ながら(しかも経験則のみ)、別の考えをしています。

絶えず風邪の患者さんに接しているために、医師は多様なウイルスに暴露しています。その状態で、最初から「風邪をひかない」なんてことはありません。

なにか症状が出そうになったら、先行的に薬を内服したりします。これは、「医師が風邪をこじらせないわけ」かもしれません。

でも、それ以上に大きいのは、「多様なウイルスに免疫を持ってしまうから」ということだと思います。特に長年クリニック(診療所)をやっておられる先生方はそうだと思います。

4月1日にオープンしたエミング千駄木クリニックの私の場合は...

実は、先週1週間、自分の体の中で「免疫が作られていく」不思議な感覚がありました。咳が出たり、鼻水が出たりするわけではないのですが、体がダルくてしかたがない... それは、何種類かの風邪に免疫を獲得していく過程だと感じました。

もちろん、それが①来られた患者さんに風邪をうつすおそれがあったり、②診療行為に差し支えるほどのつらさであれば、クリニックはお休みをいただきました。でも、私の症状はそういった種類ではなく、どうやら自分の体の中で静かに抵抗力が育っているものでした。

ということで、...

私の思う「医者が風邪をひかないわけ」とは、それだけ多くのウイルス等にいつも暴露していて、仕事柄、免疫をもってしまうから、ということです。