かつては花粉症の治療にもいろいろな方法がありました。
「鼻の粘膜をレーザーで焼く」とか、「強力なステロイド注射を1回打てば1シーズンもつ」といった方法もありました。今は、学会等で否定されている方法です。
減感作療法というのもあり、あえてスギの成分を注射することが行われたりしました。最初は極めて低濃度から徐々に濃くしていって、身体を慣らしてしまおうという趣旨です。これも、効果が明確でなく行われなくなってきています。
アレルギーの際に身体に生じている物質は様々ですが、主役はヒスタミンで、脇役がロイコトリエンでしょうか?
今は、副作用がほとんどなく、こういったアレルギー関連物質を抑えるお薬があるので治療効果が実感できます。
もう一つ。
東京では、数年前からディーゼル車の排気ガス規制が厳しくなりました。このことは、花粉症で困っている方々には本当に福音です。
排気ガスに含まれる物質は、間違いなく花粉症の症状を悪化させていました。身体が、それだけ排ガス物質と花粉の混合体を「絶対に攻撃すべき敵」とみなして反応していたからです。
花粉症は、スギだけではありません。ヒノキやイネ科の植物や、北海道に行くとシラカバ花粉症の方が多かったりします。
そのほとんどの方にとって、ディーゼル排気ガス規制は症状を和らげてくれているはずです。
それでも残る症状には、確実で安全な治療法が確立してきています。
お気軽にご相談いただければ光栄です。